戦国サイダー
嵐というか台風が起こると思っていたのが、拍子抜け、のちハリケーン。


……ああもう意味わかんない……自分の頭の中も意味わかんない。


この間の朝虎は、口は悪いし、態度も最低だし、嫌いだった。


でも今朝は口は悪いけれど、別段嫌なことはなく。


いや寧ろ、あんな表情出来たんだ、って驚き。



「うーん……謎過ぎる……」



タオルケットを抱えて身もだえていると、ふと机の上の携帯電話が光っていることに気がついた。


ここ数日、特に誰にも連絡せず、連絡もなかった携帯電話。


本当に緊急なら家にだってかかってくるだろうし。


なんだろう、と手を伸ばして取って見るとどうやら着信があったらしい。


しかも深夜三時……非常識過ぎる、兄から。



メールはないし、その一件だけだし、急ぎではないだろうと思いつつも、ふと先日の電話の内容を思い出した。


着信から一時間半、寝たんだか起きてんだかは知らないけれど。


あと一時間半もうだうだこのもどかしい気持ちを抱えてるよりはいいかと。



私は非常識返しをしてみることにした。


 
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