プロポーズ
「嘘やったら、こうして食堂になんか戻ってきたりしない…
あたしもね。
健ちゃんとぶつかった時健ちゃんに一目惚れしたんだよ。」


『夏ッ…ッ』


健ちゃんはあたしを抱きしめてくれた。

食堂にいる人がこっちを見ているのが分かった。



「健ちゃん…恥ずかしいよ…ッ」


『そうだな!
んだら…屋上行くか!』



「そうだね!」

健ちゃんが笑った。
初めて笑った顔をみた。


あたしたちは手を繋いで屋上に向かった。


静香たちはいないようだ。



「ん~気持ちいい-!」


風がとても気持ちいい。


その時


キーンコーンカーンコーン…♪


チャイムが鳴った。

「チャイム鳴っちゃったね…」


『いいじゃん。サボろうぜ!』



サボるのなんて初めて。


「そうだね…ッ」


あたしたちは寝転がって空を見た。



『今日は雲ひとつない空やなぁ。』


「晴天っていうのかなぁ。」


『てか、本間に俺と付き合ってくれるんか…?』



「うん…あたしで良ければ…ッ」


『もちろん。夏芽でいいよ。』


「健ちゃんこそ!
あたしでいいの…?」



『俺に夏芽はもったいない気がするんやぁ。』



「全然そんなことない!」


『はは!』





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