純白小悪魔 [仮]














笑顔で注文する男に
店員は少し頬を
赤らめながら
注文を繰り返す











その間店員は
終始男の方だけを
見ていた











メニューを
テーブルに置くと
チラッとあたしを見る











『ご注文がお決まりに
なりましたら
そちらのボタンで
お呼び出しください
失礼します』











そう言うと店員は
振り返りざまに
あたしを睨みつけた











まるで











『なんであんた
みたいな女が
彼といるの』












と言わんばかりに











「はあ」











あたしは思わず
ため息をついた












.
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