幼なじみな僕ら。












楽はやけくそにそう言うと、
ガタリと立ち上がった。






あたしはそんな楽の背中をじっと見る。



楽の背中が先輩の背中と、かぶった。


胸がどきりとする。










・・・先輩のことは、
忘れなきゃいけないのに・・・。







中途半端な自分に、嫌気がさす。














「・・・亜子」







玄関から、楽の声が聞こえた。




あたしははっと、我に帰る。





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