コピー


憂いつつ、人工物ばかりの外の景色を眺めた。

渡り廊下には天井や壁はあるのだが、窓があり、そこから外が見えるのだ。

近未来という言葉が浮かんで来た。

実際のところはこれが、現代なのだが。

土が露出していない、緑が見当たらない、人間以外の生物の存在が確認できない。

尤も、僕の目の分解能を超えたレベルの小さな生物なら存在しているのだろうが。

辺りには高層ビルが立ち並んでいて、それらを繋ぐ交通網で視界が埋め尽くされている。

僕の知っている世界とは全く違う、見る物全てが人間によって統制されている風景に虚しさを感じていると、いつの間にか学校がある方の建物についていた。

降りて来た時と同じようなエレベーターを使って学校のある屋上へと昇った。

広い屋上のスペースの真ん中にどでかく居座っているのが学校らしい。

もはや、これはこれだけで一つの建物である。

学校は~棟などで分かれていないようで、全体が繋がっていた。

窓は一つも見当たらず、中の様子は外からでは伺えない。

それにしても、こんなに高い建物ばかりが立ち並んでいると、地震が起きたとき危なくないのだろうか。

思ったことをふと、口に出す。

「心配はない。
とりあえず、耐震強度はかなり高く設定してある。
極稀にそれを超える地震が起きることもあるが、地震予測機能を使うことで地震が起きる前に避難することが出来る。
数年前、そのような地震が起こり、幾つかの建物が崩壊した地域があったが、もちろん死亡者はおらず、怪我人も出なかった。」

自然をこれだけいじっておいて、何か不都合が生じることはないのだろうか。

先生の話す限りではそういったことは起こっていないようだが。


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