花火
「…隼人?」
隣のネットから低い声が聞こえた。
驚いて振り向くと、そこには隼人と同い年くらいの男の人。
お洒落な髪型にすらりとした背。
片耳のピアスがやけに格好良く見えた。
「優…」
『優』と呼ばれるその人はやがて弾けるような笑顔を浮かべた。
「隼人ー!!おまっ、何してんだよ!
まさかおまえに“ここ”で会うなんて思ってなかったよ!」
「おぉ…」
『優』は人なつっこい笑顔を浮かべながらネットをくぐって来た。