キミヲモイ。

早々とシャワーを軽く浴びて、さっき取り出した服を着て髪にドライヤーを当てた。

風によって乱されていく短い髪が、視界に被さって目の前にあった鏡が見えなくなる。



♪〜♪


I do not admit me.

I do not finish me.

Because there is something
wanting to defen.


♪〜♪


Azuの昔の歌を口ずさみながら、ドライヤーを洗面台に置き、ブラシで髪を解いていく。

たふん親はもう仕事に出掛けてるだろうから、鍵だけ閉めてなんとなく公園に向かった。


そういえば同じ家に住んでるのに、三日も親に会ってない。

別に仲が悪いわけじゃないけど――ちょっと仕事場に顔出そっかな。


財布も携帯も持たず、ただ家の鍵だけポケットに突っ込んで、気分のまま来た公園を見回した。





< 29 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop