愛しキミへ、この歌を
第1章

プロローグ


全身が震えた。


体中の血液が一気に押し流される。
この声を一音でも聞き逃したくないのに、心臓の音がうるさい。


「だれ…?」


運命だと思った。
本気で神様はいるんじゃないかと思った。
彼と出会えたことは神様があたしにくれた最後のチャンスだと、そう思った。


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