I LOVE YOU
「隆弘君」

そう呼ばれて振り向くと…

「おばさん…」

「こんにちは!ありがとね、お墓参り」

「あ、いぇ!」

たかのお母さんが花束を抱えて立っていた。

「あの日から一年が経つのね。早いものね」

「はい」

おばさんは、微笑みながら話した。

「たかが居なくなって、家が静かで寂しいわ」

「おじさんは元気ですか?」

「えぇ、少し落ち込んでいるけどね…」
< 55 / 63 >

この作品をシェア

pagetop