それでも君が好きだから
おまけ
☆沙羅☆


私は宮森沙羅、23歳。

彼氏なし。

失った記憶は、まだ戻ってない。

私は映画関係の仕事をしていて、今日はちょいと出張。

「あっつい…」

8月上旬。

この真夏に都会のど真ん中で力仕事。

…実家が田舎だから超辛い。



―――ドンッ!!

これまた漫画でよくある、ベタパターン。

「ご、ごめんなさいっ」

あーあ、書類がバラバラ…。

「大丈夫?」

ぶつかった男が、私の頭上から声をかける。

「あ、はい…」

急がないと、遅れる!

男が書類の一枚を拾って、私に渡してくれた。

「ありがとうございます…っ」

「いいえ、……っ!!?」

男は眼を見開き、私を見る。

え、何?

「あの…良かったら、お茶でも」

「あ、でも私…仕事が…失礼します」

「っ、待って沙羅!」

…どうして、私の名前。


「仕事終わるまで、待ってる」

「…」

「ずっと好きだったよ、沙羅」





「…蓮?」





◇to be continued◆


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