レヴィオルストーリー3
「アレン=ブロドニス…って言ったらわかりますか?」


怖いくらい素晴らしい笑顔。

恐ろしいほどの柔らかな声色。


そんなアレンに、こいつ誰だとハルアは失神しそうになった。


確かに彼女は不機嫌な彼しか見てきていない。


驚くのも当たり前、


…だがそれよりもアレンの言葉を聞いた門番の方が、目玉が飛び出さんばかりに驚いていた。



「…あ、あああああアレン様!?」


「え?え!?…た、確かに碧の瞳に変わった髪色…」




「は?…何、アレンがどうしたワケ??」



──…ハルアのこの言葉が決定打だった。


顔色を真っ赤やら真っ青やら忙しく変えた門番は、「失礼しましたああ!」と叫ぶとどでかい門を急いで開く。



自分がいきなり来たにしろ、そんな簡単に開けていいのかとアレンは少し心配になった。


しかし勇者の城の警備の方が薄かったりもする。



「すみません、ありがとうございます」


相変わらず笑みを張り付けたまま、軽く一礼してみせるとアレンはそのまま中へと足を進めた。


しかし何故か門番が着いてくる。


勇者は潔く気配でそれを察し、くるりと振り返ると首を傾げた。




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