レヴィオルストーリー3
「俺も行く!アルヴェインになら何回も航海してるしな、詳しいぞ!」

「…えー」

「行くったら行くからな!」


叫んで譲らない海賊王。

これはもうほぼ強制だ。

遠慮なく嫌そうな顔をしたアレンに、ルティは宣言してやった。

ギルクが「俺だけ…」とか何とか呟いて拗ねる。


「私もは、駄目?」

「……ルネも?」

「…お姉ちゃんに会いたい」

「…………………。」


そんなこと言われたら断れない。

無表情なりに不安そうなルネに、アレンはまた仕方なく頷いた。

これで五人になってしまった。



「決まりですね」

「グロアには言うなよ」

「…そうね、着いてくるもんね」


早速明日の話をはじめる五人。


取り残されたギルクは虚しく一人突っ立っていた。



「俺も行きてえぇ~…」


…魔法の直前に割り込んでやろうか。

そうだそうしよう、ギルクは五人とは違う作戦を立て始めた。


しかし一人企んでいると、いきなりアレンが振り返る。



「ギルク、城頼むからな。頼りにしてる」

「はいはいっ、頑張りまっす!!」


にっこり微笑んだアレンに叫ぶ。


(…あいつがいるんだった!無理だあああああ)



ギルクは諦めて命を優先させたのだった。





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