レヴィオルストーリー3

「ほらほらリル。アレン君の頬っぺたが気持ちいいのはわかるけど、そろそろやめなさい」


「なんでそんなことわかるんだお前」



アレンからリルを拾い上げたクナルに、マケドニスが眉を潜めて低く訊いた。


クナルはうふふと笑うと、秘密だと人差し指を立てる。



実はアレン達が修行をはじめたばかりの頃、主治医である彼女はよく修行中にぶっ倒れたりした彼らをここで看ていたのだ。


もちろんアレンも数回あり、その時に寝ていた彼の頬っぺたで遊んでいたというワケで。




しかしそんなことは知らないアレンは、何が秘密なんだと身震いする。





「ほら、治療は終わったんだから貴方はもうお家に帰りなさい。
パパとママが心配してるわよ」


アレンの様子に気付いていながら無視を決め込んだクナルは、ユーリにそう言うとリルを抱っこし椅子から立ち上がった。


ユーリはすっかりママなクナルを見上げると、へにょんと眉を下げる。





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