レヴィオルストーリー3
「え…?」


思わず漏れる、困惑の声。

それを愉しそうに眺めるラヴァネの隣に、もう一人天使が降り立つ。


ふわりとウェーブを描く淡い金髪の彼女は、かつての兄と同じく自分達を陰から応援してくれていた、兄の想い人。



レヴィオル国七帝大天使の、ミュリエルだ。



しかし今はそれどころではない。


もっと驚くべき人物が、自分達の目の前にいるのだから。





天使よりいくらか色素の濃い、ストレートの金の髪がさらりと揺れる。








「…………レイ…!?」





デスティンの呼びかけに、冷たいマリンブルーの瞳を向けたのは。




紛れもなく、自分達の大切な息子を預けた彼の、







…最愛の恋人だった──…










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