魔女の瞳Ⅴ
ワンボックスカーに気をとられている隙に、武羅人が間合いを詰めてきた。

遠心力を込めた回し蹴りで。

「うぁっ!」

「きゃうっ!」

私と修内太、二人まとめて蹴り飛ばす!

私達は数メートル先まで吹っ飛ばされ、中央分離帯の植え込みに叩きつけられた。

「が…ぐはっ…!」

植え込みが多少のクッションになってくれたものの、叩きつけられた衝撃で呼吸が止まる。

それは修内太も同様だった。

そこへ、ゆっくりと近づいてくる武羅人。

「空を飛んで逃げるなんて反則だぜ。全く…魔女って人種は狡賢くていけねぇ」

ようやく私達を捕らえた事で、武羅人は愉悦の表情を浮かべる。

思う存分私達をいたぶる事ができる。

そんな風に考えたのかもしれない。

だが。

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