涙恋~RUIRENの魔法~
玄関を入ると
煙草の臭いが充満して
玄関には靴がたくさんあった。

   人がいる?


ドアをあけると数人の男女がいた。

「遅いし、なお~」

数日前、朝会った感じの悪い女がいた。

「なに?直樹それ新しい女?
タイプ全然ちがうじゃん~」
頭金髪のロン毛が言った。

直樹は私の手をとった。


「初恋の女~!!」


まじー?


みんなが騒いだ。
私はたばこで白くけむった部屋が不快で
目が痛くなる。

「ここに座れば?」

「ねぇ、ずっとここにいるの?」

「どうして?いくとこなんてないし~
下手に歩けば補導されるぞ。」

   こんなとこで何をしたらいいの

直樹がたばこに火をつけた。
私はたばこが嫌い。
父も吸わないし
臭いには敏感に反応する。


話題は
昨日走った時、警察に追われたとか
帰りが遅くて親に怒られた
万引きしてつかまった
停学になった


よくみる不良が出るテレビと同じだった。

   同じ高校生とは思えない

別世界にいるようだった。


   すむ世界が違う

本当にそうだった。
二人でいる直樹とは別の顔に見えた。


< 135 / 441 >

この作品をシェア

pagetop