涙恋~RUIRENの魔法~
夢?
また、激しい雷が鳴った。
一瞬気が遠くなった・・・・・・



優の胸に顔をうずめて
「帰らない・・・・・」

「亜恋・・・困らせないで・・・・」

別れ際いつも言ってしまう言葉は
体を重ねて愛が深くなるたび
口からでてしまう・・・・

窓の外は雷が狂ったように
鳴り響く


稲光が暗い部屋を一瞬明るくする。
そのあと
轟音が鳴り響く


「怖いよ・・・・
私のこと怒ってるみたい・・・」

雷が鳴るたび私をしっかり
優が抱きしめてくれた。


「そばにいて・・・・・
私だけの優になって・・・・・
一番愛してるでしょ?」

今思えば
その言葉で優を追い詰める・・・・


悲しくて
泣く私を
「ごめんしかいえない・・・・」
と言う優の
苦しい表情は稲光の中で
また、私を絶望させる・・・・・・・


「ユウくんのバカ・・・・・」


その悲しみを埋めるように
また激しく愛し合う・・・・・
暗闇に一瞬浮かび上がる
私は
優にはどんなふうに
映ってる?

優は・・・・
とても素敵・・・・
苦しい表情の優も
悲しそうな優も
私にとっては すべてが愛しかった。


追い詰めているのは私

優は奥さんとは
絶対別れないのを
知っている・・・・・・・・・・・

「私が一番
ユウくんを愛してる・・・・・」


果てた優にそう言って
キスをする・・・・・


また追い詰めた・・・・・・
  ごめんね・・・・
  ごめんね・・・・・
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