涙恋~RUIRENの魔法~
別れ間際
携帯のアドレスを交換した。
この用事がとても重要だったから
忘れなくてよかったとほっとした。



奈楠と芳樹さんの好意で
帰りの車を
私の思いっきり泣ける場所にしてくれた。


後ろの座席で私は泣いた・・・・・
ずっとずっと我慢していた。
泣くところがなくて
ずっと苦しかったから・・・・・



「もうすぐだよ・・・・」
芳樹さんの優しい声が
響き渡る。


「お互い頑張ろうな・・・・・」


同じ痛みを持つ同士
強くいろ
そう言ってくれたようだった。






私は体を起こして
大きく深呼吸をして
落ち着きをとり戻そうと
集中する。



真赤に染まった空が
海に反射した。


いつもの風景・・・・・・・・・
波のきらめき



真実を
優に話さなければ・・・・・


私は、頭がいっぱいになった。

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