涙恋~RUIRENの魔法~


「加恋、頑張ってるでしょ?」

「マネージャー?」


愛斗は私の横についた。



「頑張ってるよ~
たまに笑えるけど。」

「なにが?」


「ドジだよね~
でもなんかそれが、ホッとする。
癒されるっていうのかな~」


加恋という子は
その一言で語れてしまう子だった。


愛らしい
見てるだけで癒される・・・・


日差しが熱く照りつける。


胸がチクンとした。
嫉妬か・・・・・?

「嶋村さんの方は、なんでも完璧に
やり遂げるタイプだね?」

「そうでもないよ。」

「俺は、入試点負けてるし
これは、負けたくないな~」

「私も負けたくないわ。」


「いいライバルになりそう。
志高い人間と競い合えれば
もっと頑張れる。
嶋村さんは、俺を修行させてくれるね。」


「ライバルね。
私は負けず嫌いだから
簡単には、いかないよ~」

そう言ってピッチを上げた。

「待て~!!」

そう言って、愛斗が追ってきた。
まるで恋人同志の追いかけっこみたいで
興奮した。


「成見くん、なかなかやるわね~」

「成見くん・・・・・・
俺、マートって呼ばれてるんだ。
でも、嶋村さんなら
愛斗ってよんでほしいな。
なんか、叱られてる感じでいいかも~」
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