涙恋~RUIRENの魔法~
葬儀屋さんに教えてもらいながら
固く固まった優の体に
思い出のジャージを着せてあげた。

優の細い指にキ何度もキスをした。
私の体を散歩する指先を思い出し
体が熱くなる。


腕はすっかり細くなってしまったけど
この腕に抱かれて
いつも幸せだったり悲しかったり
どんな時も私の胸はいっぱいになった。


今は薄い骨の見える胸板は
昔は、熱く固く
筋肉がきれいに
ラインを描いていた。
この胸に顔をうずめて
離れたくないと泣いた。



脚・・・・・・
よく歩いたよね。
ふたりで知らない土地を旅した。
なんでもないただの公園や
山に川・・・・・
ふたりで見る風景はどんな観光地より
素晴らしかった。
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