涙恋~RUIRENの魔法~
愛斗は少しはにかんだ。



一瞬風が吹いて




「うわ~キレイ!!」

愛斗の後ろをピンクの花びらが
ハラハラと舞っていった。




愛斗がちかづいてきた。


ドキドキした・・・・・



「これ・・・・」


私の頭に乗った花びらを
とってくれた。


「桜の花びら・・・・」

私は花びらを受け取った。




「いいな~ここは・・・・・
冬はサッカー出来ないけれど
季節を楽しむことができるから・・・・・
厳しい季節の後にくる
春を嬉しく感じられるから・・・・・
やっぱ北海道はサイコーだね。」


愛斗が私から
花びらをとった。



大きな手に花びらは見えなくなった。



「花びらはどこに行ったでしょう?
俺、魔法使いだって言っただろ?」



「おバカな魔法使いだね~」



久しぶりに笑ったような気がした。

愛斗と一緒に流れる時間は
どうしてこんなに穏やかで
優しいんだろう・・・・・・・


少し先を歩きだした愛斗・・・・・・


  私も頑張らなくては・・・・・・・


そう思った。
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