涙恋~RUIRENの魔法~
その横には、加恋がいた。



なにか話していた。

   心がキュンと音を鳴らす。



ユウくんを想いながら
愛斗を見ている自分にも驚いたけど


愛斗になら歩き出せるかもしれない。
そう思った。


加恋が愛斗に抱きついた。
愛斗はそんな加恋を優しく抱きしめていた。


   いけないもの見ちゃった。
   恋が………
   実ったのかしら?
   加恋……


そう思うと胸がざわついた。


足早にそこを立ち去った。
一緒に仕事をする日だから
もうすぐ愛斗もやってくる。
少しドキドキしていた。


職員室に入って担任の机に置かれた書類を
取りに行こうと
廊下をいそいだ。


    愛斗が抱きしめた・・・・・・
    加恋とどうなったのかな

頭の中は不安で一杯だった。



廊下を右に曲がったら
朝日が眩しく入り込んでいた。
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