藤色アイルランド
地獄絵図が目の前に再現されていた。間抜けな駆け出しテロリスト明太子とその手下の細目銀髪にニューヨーカーが見るも無惨に地面に突っ伏していた。
ガーランドの面々もそうだが現場に到着した日本の公安庁直轄の治安維持部隊の連中もその地獄絵図に呆然としていた。
「お前の・・・名古屋弁・・・久々に・・・聞いたぜ・・・。」
プリシッラは兄であるこのオレからのこの一言に地獄絵図の中でハッとするように口を押さえた。
プリシッラは興奮したり怒りのゲージが一定の数値に達すれば名古屋弁が出るのだ。
「てゆーかお前どうやってここに来たんだ?ブリタニアからスゴい離れてんのに。」
「あら。どうやってって、名古屋経由で転移魔方陣使って来ましたのよ。」
「何で来たんだよ?」
「当然、自分とこの別荘の近くで誰かが暴れんのってイヤでしょ?だから来ましたのよ。」
転移魔方陣かよ・・・。か~っ忘れてたなぁ。本宅に名古屋行きの転移魔方陣あって、名古屋の別荘には他の別荘行きの転移魔方陣あんの。てかどんだけ勘が良いんだよフツーそーは思わねーぜ?
「それより兄様聞きまして?」
「何をだ?」
オレは取りあえず聞いてみることにした。
「シュネー様が一命を取り止めましたわ。で、今エルトナム家の人が作った薬で毒の完治をするらしいですわ。」
「マジでか!?ケータイ刑事。」
「えぇ、ちゆり達が頑張ってくれましたもの。」
そうか良かった。ちゆり、お前達はお前達の戦いに勝ったんだな。
後日聞いた話では、明太子一味は治療費とプリシッラに巻き上げられた修理費で所持金全部失った挙句網走の刑務所に服役中らしい。博多の惨劇と呼ばれたこの一件によって恐れをなしたのかテロやテロリストは姿をパッタリと消した。
そして王妃様は元気になり、シュネーヴィットヘン王女は毒も完治し取りあえず元気でやってるらしい。(ちゆり曰く)
ちなみにプリシッラは普通に40ヤードを4秒2だが、トップスピードは40ヤード3秒ジャストなのだ。(たまに3秒切るけど)
シュネーヴィットヘン
~完~
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