藤色アイルランド

流れ着いた異星からの放浪者~分身フェイント~

それは3年くらい前(藍色ブリティッシュや藤色アイルランドのストーリーから)だったか。
連合王国地球第弐経済特区極東日本首都東京文京区に小型艇が不時着した。そこにはネコの獣人が入っていた。
時は同じくして第壱経済特区アメリカオハイオ州、オーストラリアアデレード、メキシコアカプルコ、それらの地域にも小型艇は不時着したらしい。
異星からの来訪者はそう珍しくない時代だからうまく溶け込めたネコの獣人ビマタータは母星を滅され、地球へ逃れてきたらしい。彼は地球へ来てから孤独だった。彼は友を求めるため、母星を滅したオリンポスと戦うための武者修行に出た。
目指すはオーストラリアアデレード。そこには腕っ節の強い馬の獣人がいるそうだ。ビマタータはオーストラリアへと飛んだ。





「オイ。オレはビマタータ。君がヴァーケか?」
「だとしたら、どうだってんだ!?」
「決まっている。君をオレの仲間にしたい。そのためにオレは君の噂を聞きつけて日本から来た。君を仲間にして、一緒に強くなろうって思う。」
「ホゥ、オレとつるんでオリンポスの野郎をブっ飛ばそうってか?お前もオリンポスに母星を滅された口か。オレもその口でな。ちょうど一緒にケンカ売るダチが欲しかったんだ。良いぜ、お前に付き合ってやる!だが、力関係は今のうちにハッキリしとかねぇとなぁ!!」
やはりオレと同じでオリンポスと闘うって意志のある者・・・。ここは力量を試すのは必須イベントか・・・。
「勝負ってことか・・・!」
「そういう訳だ。30秒オレとやり合えたらお前がリーダーだ。」
「いいだろう。いざ・・・尋常に・・・勝負っ!!」
両者ともエモノを抜き放ち天高く交差させた。リーチで言えばビマタータの刀のがヴァーケのサイより長く、ビマタータのが有利なのだが勝負はリーチだけでは決しないもので刀とサイ、拳と拳の応酬は30秒以上続いた。「30秒以上やり合ってるんだからオレがリーダーでいいかな?」
「当たり前だ。だがな・・・、白黒つけとこぅぜっ!!」
「それは賛成だなっ!!」
スポォォン・・・
クロスカウンターが決まる。僅かにビマタータが倒れるのが早かった。
< 35 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop