藤色アイルランド

近付くのか武道館~薪割りチョップ~

先日のギャング事件から二日後、ローゼンジュークboxからとんでもない知らせが来た。悪い方じゃなくて。
なんと歌姫雪乃ほどじゃないが人気シンガーのハーメルン・アインツベルンが半年後の自分のライブに協力してもらいたいって要請だった。
会場は・・・、武道館!意外なステージで武道館行きが確定しそうだ。
俺達はこれで火がつき最盛期とも呼べそうなほどにオリコン上位、高い記録を弾き出した。
そして半年後ハーメルン・アインツベルンの武道館ライブに参加する日が来た。その時のブレーメントンコツズの実力はかなり上がっていた。
ハーメルンのライブ、俺達はバックミュージックとしての参加だった。
どんな形と言えどもハーメルンとの共演はスゴかった。
武道館を沸かせるハーメルン、俺達はこんなにもファンを沸かせられるだろうか。沸かせられない。そう思いながらもただバックミュージックを奏でた。
割り切ってはいたんだ。ミュージシャンはあくまで副業、本業は武闘家だって。でも言葉にするのが難しい気持が胸に突き刺さる。いや、今はそんなのどうでもいい!本気のハーメルンに俺も本気の演奏で返すだけだ!
ハーメルンのライブが終った時、俺達はステージから降りようとした。
だが・・・。
「どこへ行くんだ?降りんのはオレであってお前らじゃないぜ?」
ハーメルンのこの一言が何を意味してるのかわからなかった。でもすぐにわかることになった。
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