ディーダラス2064
接触
カオル  

それが彼の名だ
男性っぽくなく
彼はそれをとてもコンプレックスに抱え込んでいた
それとは逆に
彼は非常に巧みな格闘技のエキスパートだった
見た目の線の細い風貌とは反しているかのように


その年の暮れは何かとあわただしいニュースが
世界中を彩っていた。

世界をリードする4大大国の大統領全てが女性によって占められたり
世界から核が廃絶されることを達成した年だった

世界はそれでもなにかといろいろ問題を抱えながらも何とか上手くやっていた。


この時代
情報統制といった言葉はまるで流行らなかった
全て情報はネットワークを通じて全てが地球市民に公開され
それらにまつわる事柄もすべてがオープンとなった

2044年は驚愕とすべき一年だった……

その年の7月
太陽系内に異常な速度で軌道を持ち
冥王星軌道から天王星の軌道にかけて移動する存在をアマチュアの天体観測者ですら捉えていた。

政府機関はその点のんきなものだった
民間からの指摘で、逆のルートで世界に発表された。

それらが何らかの推力を持ち
太陽系の内部の軌道を通過することでスゥイングバイの効果を得ようとしているものらしくもなく
それは単一で加速状態を維持していた。

それらの存在の確認は
太陽系外から何らかの知的存在らよって建造された
構造物が遠路旅をしてこの太陽系に訪れたことを前提とした探査はすぐにも開始された

ただ、はっきりしていたことは
その客人が悠長にこの太陽系に留まる意思など持って居なさそうなことだった。
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