ディーダラス2064
最初の無人探査は国際宇宙機関WSCの主導によって行われた

プローヴは二基発進した。
火星の軌道上から発進した探査機は土星の軌道に達する段階で高速で移動するその建造物の遠景画像をとらえた。

それ以降の未知の建造物の探査活動は
火星軌道上に築かれたオービタルベースの管轄となった

そこは基本的に無人で
火星を取り巻くように建造され並べられたソーラー発電パネルの基点の部分に直径12キロの円柱の基地が数本束ねられた格好をしたとてつもなく巨大で立派な施設だったし、当然ながら人間の生活していけるだけの設備も完備されていた。

今世紀にはいって
2010年以降のスペースシャトルの引退
国際宇宙ステーションの完成を機にNASAの衰退は急激に進んだ

国際宇宙機関WSCの創設は国連主導の下
NASAとは何の関連性もなく進められた
世界規模で宇宙開発をする趣旨のもと発展していったそれは
その後の月面都市建設、火星の宇宙探査プラットフォームのオービタルシティの実現にも後押しすることとなった。
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