-恐怖夜話-


若菜と二人、


カラオケルームに一歩足を踏み入れた瞬間、違和感が走った。


あまりに、室内が静かすぎる。


カラオケ命。


マイクを持ったら放さない系の雅美なら、てっきり一人で歌いまくっていると思ったのに。


そんな気配は微塵もなく、少し明かりの落とされた薄暗い室内は、不自然なくらいシンと静まりかえっていた。


とうの雅美は、私たちが戻って来たというのに気にする様子もなく、ソファーに鎮座してガラス・テーブルの上に視線を落とし何やら熱中している。


「雅美ー、リエがなんだか具合悪いみたいだから、もう切り上げよ……って、何してるの?」


若菜は、壁付けのコントローラーを操作して照明をノーマルに戻すと、明るくなった室内を数歩雅美の方に歩み寄り、不思議そうにテーブルを覗き込んだ。


私もそれに習い、テーブルの上に視線を落とす。


そして――。

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