恋*クル〜2nd〜
「……まぁ、そんなところ」
浮気がバレたんだよ。
はっきり言おうかとも思ったけれど。
市橋くんにだけ責任を押し付けているみたいで、あたしは事実を言えなかった。
でも、市橋くんはしっかりと見抜いていたんだ。
「俺とのことがバレたんだろ?」
「………」
少し間を置いて、あたしは小さく頷く。
「……ったく」
呆れたように呟いた市橋くんは、カバンを机の上に置くと、武人の席へと向かった。