恋*クル〜2nd〜
「ちょっ……、市橋くんっ!?」
やっぱり、予想どおりだ。
武人にバレたことを話せば、市橋くんは必ず間に割って入ってくる。
あたしの制御なんて無視して、市橋くんは武人の肩をぐいと掴んだ。
「ちょっと話あるんだけど」
「は?」
武人は、明らかに不機嫌そうだ。
市橋くんを睨むようにして見上げたあと、武人の視線が僅かにずれて、あたしと目が合う。
久しぶりに視線を交わす。
ドキッとするけれど、あたしは武人に何も言葉をかけることができない。