【企】君の手をずっと。





『俺も、そう思ってた。ずっと美月と一緒だって。

だけど、自分のやりたいことが見つかったんだ。それに向かって頑張りたいんだ』

決意を固めた、真剣な表情。


「智也は寂しくないの?あたしと離れても平気なの?」


『俺だって、寂しいよ』


「分かんない、分かんないよ、智也。寂しいなら、なんで」




ただ、智也と離れるのが嫌で嫌で仕方なかった。



『じゃあどうしろって言うんだよ?』

優しい智也も、あたしの発言にキレた。


あたしは怒らせてしまった。








< 11 / 22 >

この作品をシェア

pagetop