恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~
そして二人の中は深まっていった。
手さえ握らずに。

隣にいる。
それだけが全てだった。

ある日、店の下で豊に出会った。

風邪で熱があって気分が悪いと座わりこんだ。

「家で寝てないと駄目じゃない!」

「美夕ちゃんに合いたかったから。」

そう言われた。

胸が熱くなり、ドキドキした。

まさにその最高のムードの時!

運悪く泥酔状態の、ヤクザでもチンピラが豊に意味不明な事を言い、絡んで凄んだ。

美夕は献身的なタイプである。

体が勝手に動き、豊と目の方向も定まらぬチンピラの間に両手を広げ割って入った。

「すみません。彼(?)今日風邪で熱が高くて気分が良くないから座ってるんですよ、すみません。」

と、美夕は笑顔で言ったが、チンピラは意味不明な理不尽なカラミをやめない。

美夕が、

「私の言ってる事聞こえてます?
この人具合いが悪いだけで、別にあなたを舐めてるわけじゃないんです。
それとも…まだ何か用があるんやったら、私が聞かせて貰いますけど?
この人は私にとって大事な人なんですよ。」

と、ついまたもやヤクザ相手にタンカを切ってしまった。

それを見ていたチンピラの連れが、

「おい!行くぞ!」
と、チンピラの手を引いた。

「姉ちゃんごめんな。
酔うてるで許したって。」

と、謝った。
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