恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~
来る日も来る日も微笑みかけられ、標準語で話しかけられるうちに、百合はどこかおかしくなって、ハートをさらわれたのだ。

見つめあう度に、視線が会う度にドキドキとときめきを感じるようになった。

いけない……。
いけない!

だって私は一応人妻なんだし、所長も妻子持ちなんだから、W不倫?

それ以前に片想いであり、相手にされていないのであるが。

百合は3ヶ月を過ぎ、歩合給になっても説得も、所長の笑顔を見て、両手で手を握られたら、

「はい……。」

と、言ってしまった。

仕事内容は嫌いであるが、所長会いたさに毎日通った。

机を暖めに。

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