恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~
それは、松井修司。

いつしか由貴は意識するようになり、それが初恋と気づいた。

考えたあげく、生まれて初めてラブレターを書き、修司のランドセルに忍ばせた。

読んだのか読まないのかわからないまま時が過ぎ、ある日の事母が帰るなり由貴を怒鳴り散らした。

「あんた!ラブレター書いたんだってね!お母さん呼び出されて恥じかいたじゃない!」

どうして……?

どうして修司の母は担任に相談なんかしたんだ。

先生も由貴に何も言う事なく、母を呼び出すのだろう。

ラブレターの何がいけないのだろう。

由貴の初恋はそれで砕けた。
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