先生と私のたった一度の恋

2

一時間目に難波先生が言った。


「ん〜じゃ、まぁ学校探検でもしとけ。
この学校は、広いからな」


難波先生が決めたグループで回るらしい。

私のグループは、全部で6人。



誠ちゃん



知鶴くん

樋渡 暁くん(ヒワタリ サトル)

渡邊 真里花ちゃん(ワタナベ マリカ)


そして、私の6人。


暁くんは、真面目でよく人を見てる。

真里花ちゃんは…可愛い物が大好きらしい。


「よし、行くか!」


誠ちゃんが張り切ってクラスを出る。
暁くんは、誠ちゃんがあんまり好きじゃないみたい。

「暁くん!行こう!」


私が手を差し出すと暁くんは、私の手をギュッと握る。
その顔は少し赤かった。


「あー!暁!
なんで儚ちゃんと手、繋いでるの!?」


叫んだのは真里花ちゃん。
真里花ちゃんは、私をギュッて抱き締めてくれる。


「おいおい。早く出発しやがれ」


ふと後ろを見れば、そこにいたのは難波先生。

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