NOEL(ノエル)
――ドサドサドサッ!!
ニコルが大声を張り上げた途端、デスクの上から大量の書物が雪崩れのように崩れ落ちた。
「・・・。やっぱり違うな。」
「え?」
「あ、いや、君が僕の知っている人にとても良く似ていたから、もしかしてそうかなと思ったんだけどね」
そう言いながら、アルベルトは立ち上がってデスクの方へと近付いて行く。
「似てる人?」
「ああ。でもどうやら僕の勘違いみたいだな。」
アルベルトは床に散乱した本を拾い上げる。
「僕はアルベルト・イレイズ。VINOから来た研修生だ。
今日からこの家でお世話になる予定の・・・」
「ふ~ん、そっか。って、それ拾わなくていいからっ!」
「『遺伝子工学の理論と実際』
古い本だな。
NANOにもこんなに古い本が保管されているのか。」
「え、あ、あぁ。
それは爺ちゃんの蔵書だ。
爺ちゃんはデータベースを信用しない所があるからな。
本は沢山あるんだよ。」
「そうか。」
アルベルトは手にした本をパラパラと捲ると、その中にぎっしりと書き込まれたWordに目を留める。
「これ・・・」