fennel/mimosa
「明君は他の生徒会の人たち知ってる?」

 生徒会室に向かいながら明君に聞いてみた。
 明君なら知ってそう。

「兄貴に聞いた話によると……」

 さすが明君!情報が早いや。

「三年があの三人ともう一人で、二年が……ビューティーと姫と不良らしい」

 ビューティーと姫と不良??

「どういう……」
「会ってからのお楽しみらしい」

 確かに楽しみ。だって……どういう組み合わせ?生徒会の役員が決まる基準がさっぱりわからないや。

 それより……緊張してきたっ!

「緊張するね……」
「そう?別にフツー」

 颯爽と歩く明君は何だかすごい。ぜんぜん何とも思わないらしい。
 道行く人に見られてるのに。というか……人だかりが……。

「尊敬するよ」

 私はと言うと、恥ずかしくてうつむいてる。
 ……慣れてるけどね、慣れたけど……ひそひそ言われるのに。

 恥ずかしいモノは恥ずかしいよ!!

「何を見てるのかしら?」
 人混みの後ろの方から凜と響く声した。

「早く帰りなさいよ」

 人混みをかき分けて来たのは、明るい茶の髪色で巻いた髪型の女の子。
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