自閉症児の育児日誌
「出来るだけ早くお願いします。」と言うと担当の方が「お金の事ですか?」と言われた。確かにそう思われても仕方ない。「早く、早く」と急かすのだから。分かっているが、無償に腹が立って「何か凄く失礼な発言だと思いますが?私はお金が欲しくてお願いに来ているのではない!!子供には一日でも早く専属の先生を就けてあげたくてお願いしてるんです!!人聞きの悪い事、言わんといて下さい!」と自分でも驚く位に怒鳴った。担当の方は“ハッ”としたのかひたすら私に頭を下げながら謝り続けた。「もう、いいですから。障害を持つ子供の母として、子供の母としては子供には笑顔でいて欲しい。健常児と同じ様に学ぶ楽しさを知って欲しい。友達と遊んで、いっぱい思い出を作って欲しいだけです。あなたのお子さんがもし、何らかの障害を持っていたとしたら親として同じ願いを持ちませんか?」と言うと「そうですね。分かりました。もう一度話ししてみますね。」と言って、もう一度私に頭を下げた。今でもこのやり取りを覚えてる。
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