キラキラ☆サン ビーチ
あたしの腕を掴んだ桐谷の腕の強さ。


バランスを崩した時に触れた桐谷の固い体。


知らなかった……


あんなにも、あんなにも……


桐谷が男っぽいだなんて。



今まで普通に接してきた男友達だったのが……


急に男に見えた。


近すぎて、今まで気付かなかった。



さっき桐谷が触れた唇をなぞってみた。


あんなに固い体だけど……


桐谷の唇は……


柔らかくて、温かかった。




「ヤバッ、どうしちゃったんだろ…」


あり得ない位ドキドキして、なんか体が動かない。


こんな気持ち初めて。


その時……


―――――― コンコンッ……


背中のドアを叩く音。


ただドアが叩かれただけなのに、体がビクッと反応した。


こんな時、誰が来たかなんてすぐに分かる。


『あいつ』しかいない。







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