明日への扉
お前って…



初めて言われた。




いつもは、あまり話せないのに、今日は沢山話した。




そしてまた、私には整理しきれない内容がイッパイ。






一緒に帰る美穂に、篤史が同じ高校を受験する事を話した。




「あー、私も最近知った。春頃は成績もイマイチだったらしいけど。夏休み、スッゴイ勉強したらしいよ。補習も、ほとんど来てたって。」



「そうなんだ…」




私、補習行ってなかったからなぁ。




…チョコの事も聞いてみようか。




さっきの会話を、美穂に話した。






「…ねぇ… 柴田ってさぁ… 希のこと、好きなんじゃないの?」



「ええっー!! そんなことっ、あるわけないじゃん!!」



あまりの大声に、すれ違った人が振り返った。





「だってさ、希の作るチョコが食べたいって言ったんでしょ? 雪だるまも作ってくれてさぁー。 カイロをやり取りしてたのも、見てたんだぁー。」



フフッと笑い、肘で私の腕をつつく。




「み、見られてたの?!」



誰も気付いてないと思ったのに…







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