明日への扉
そして前夜祭。




「オラーッ! 女子は早く帰れー!」



三年生の男子先輩が、大きな声を張り上げる。




この3日間は部活も休み。



外からの見学は許されてたから、ネットごしに美穂たちと見てた。



学生だけじゃなく、近所の人達も見に来てた。




「ワシも、ここの卒業生だよ。」



側にいたおじいさんが、私たちを見て微笑む。





グランドに沢山の木が積み上げられ、夕闇の空に炎が登っていく。





「すっ…ごい…」



思わず言葉がもれる、迫力。





「この炎で…自分の中の迷いや不安を飛ばして、勇気を引き出すんだ。 男としての誇り、プライド、団結心…そんなものを育てるためにな。」



顔を赤く照らされたおじいさんは、炎を見つめながら呟く。




「どうして、女子は入れないんですか?」



美穂が尋ねる。






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