明日への扉
私のパンクは意外とひどく、治るのは明日の朝だと言われた。



今日はここに預けて、明日、母に送ってもらう事にした。






「ちゃんと送っていけよ! 大事な彼女。」



「だから… そうじゃねーって…」



手を振って見送ってくれるオジさんに頭を下げ、家に向かって歩き出した。





「乗れ。」



自転車にまたがった篤史が、アゴで後ろを指す。




「いいよ… そんなに遠くないし。歩くから。」



「一人で帰したら、あのオヤジに何言われるか。 早く乗れ。」





何で、命令なのよ。



そう思いながらも、黙って彼の後ろに座った。






篤史はスイスイと、自転車をこぐ。




ヒンヤリした空気が、気持ちいい。






「さっきのオジさん、知り合いなの?」



「あー… 親戚のオジさん。」



「そうなんだ…」





「俺が… 怖いか?」



「えっ? …あっ…」




さっき、混乱して


私が、ゴチャまぜに言ったんだ。








< 151 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop