明日への扉
「あの頃さ…」
携帯に登録してると、彼が呟いた。
「えっ?」
「俺らが高校生の頃、携帯電話があったら… 何か、変わってたのかな… 俺たち。」
「……どうかな…」
あの頃、まだ携帯電話は普及してなかった。
連絡手段は、普通の電話か、手紙くらい。
こんなに手軽に連絡出来る物があったら…
2人の関係も、変わっていたのだろうか。
でもそれは、今考えても仕方ないこと。
あれが…
私たちの青春時代だったのだ。
「私、そろそろ… 帰るね。」
「えっ、もう?」
私がチラリと見た方を、篤史も振り返った。
野球部の男の子たちが、みんなで笑いながらコッチを見てる。
「おっ、お前ら! 柔軟は!」
「済みましたぁー!」
一斉にあがる、明るい声。
「そ、そうか…」
勢いに負けてるよ、篤史。
「じゃあね、頑張って! 監督!」
「おう! またな、ドクター!」
手を軽く上げ、近くに停めた車に戻った。
携帯に登録してると、彼が呟いた。
「えっ?」
「俺らが高校生の頃、携帯電話があったら… 何か、変わってたのかな… 俺たち。」
「……どうかな…」
あの頃、まだ携帯電話は普及してなかった。
連絡手段は、普通の電話か、手紙くらい。
こんなに手軽に連絡出来る物があったら…
2人の関係も、変わっていたのだろうか。
でもそれは、今考えても仕方ないこと。
あれが…
私たちの青春時代だったのだ。
「私、そろそろ… 帰るね。」
「えっ、もう?」
私がチラリと見た方を、篤史も振り返った。
野球部の男の子たちが、みんなで笑いながらコッチを見てる。
「おっ、お前ら! 柔軟は!」
「済みましたぁー!」
一斉にあがる、明るい声。
「そ、そうか…」
勢いに負けてるよ、篤史。
「じゃあね、頑張って! 監督!」
「おう! またな、ドクター!」
手を軽く上げ、近くに停めた車に戻った。