明日への扉
「じゃあ、各々番号の席に移動しなさい。」



泣いてて、よく見てなかったけど



私の席は一番前で、先生の目の前だった。



そして、横を見ると…





「嫌だ!! 松田が横なんて、いやだぁー!」



通路を挟んだ右側に松田がいるのを見て、私は号泣した。




教室で、みんなの前で泣くなんて、冷静に考えれば恥ずかしいけど。



その時は感情がコントロール出来なくて、ワンワン泣いてしまった。








「…落ち着いたか?」




感情のピークが過ぎたころ、先生に声をかけられた。




「…はい…。」



やっと冷静になって、呼吸を整えた。






それからピタリと、誰もその話はしなくなった。




でも私は、どうしても松田が許せなくて、ずっと無視し続けた。




意外と根に持つタイプだったんだ…私。







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