適当男の探偵事務所

私は怒りながら階段を駆け上った。


『ちょっとー。』

入った途端叫んでやった。

『うるさい。掃除係。』





びっくりして
心臓が飛び出すかと思った。





なんと。。。





そこには
初めての依頼者がいた。

『すみません。』




『謝ってないで
お茶入れて。』




『はい。』



そこらへんにあった

ポットとおちゃっぱと水で



なんとかお茶を作った。






「お腹壊さないかなぁ。」







心配しながらお茶を運んだ。









『どうぞ。』


『ありがとう。』



依頼者の人は


金持ちそうな女の人。


50代か60代ぐらいかな。




しばらくしてその人は出て行った。


『で、どんな依頼だったの。』



『犬探し。』


「犬探しですか?」



『あぁ。』


「もっとすごいのかと思った」




『どんな依頼でも大事なんだよ。』



『はいはい。そうですね。』



「それより買出しのお金ください。

くれないから自分で払ったんです。」



『ゴメン、無理。』



「なんで?」





『今お金ないんだ。』


『私だって今月のお小遣い全部つかったんですよ。』



『お金なら今の犬探しが解決してから払うよ。』

「ホンとですか?」

疑いの目。。。



『ほんとだよ。』


「今回だけ信じます。」


いくら貰えるんですか?」


『一万円。』


「すくなっ。」


「なんでそんなに少ないんですか?」




『話よく聞いてなくて適当に
頷いてたら一万円になっちった。』



「依頼の話ぐらいしっかり聞いて下さい。」


しっかりしてよ
適当男。。。



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