蜜愛
『やあ……まあ、はい。子どもは大きいのですがね』

照れながら笑うご主人に、


『おじさん、僕はおじさんのコドモ、じゃないよ』

と言った息子さんに、場がシーンと静まり返った。


『そうなの?パパじゃないんだぁ!?』

娘だけが無邪気に男の子にそう、聞き返す。


場をとりなすように、

『あ、あ、私に子どもがいて……その、結婚したものですから』

と、クセなのか先ほどからしきりに薬指をこすっている奥さんを。


改めてマジマジと見つめると。

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