蜜愛
トイレを探しながら、別になくてもいいやと辺りをキョロキョロしつつ砂浜を歩いた。


夜の海辺には。

若いカップルが二人で寄り添い何かを語り合い、

暗いからと、人目もはばからず口づけを交わしていた。


その少し遠くでは、ロケット花火を互いに飛ばしぶつけ合う男の子達。

……息子より少し年上くらいか。


僕はつい、何かこう、もっと興奮するような出来事が潜んではいないかと、

石の裏をひっくり返して虫を探すような感じで、

勝手にドキドキしながら暗がりのほうばかり、目指した。


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