蜜愛
フィニッシュ
唇から順にキスを重ね、もう先ほどのように応える気力も彼には、残っていない。

されるがまま
されるがまま

舐めて
滑って
伝って

たどり着く前に

再び腰を沈めた。

彼は短く吐息を漏らし、私はニヤニヤニヤニヤしてるから。

照れくさそうに瞼を閉じた。

そのまま、私のリズムで馬は走り出して、彼はいつの間にか私のいうことも聞かず勝手な方向に向かいだす。

ガクガクと揺れだし、最後はきつい坂道を下るようなスピードで。


そのまま、


揺れが

小さく


なっていく。





ーー揺れが、止まった。

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