蜜愛

指と指の間に、彼の指が挟まる。

爪が、彼の手の甲に食い込む。

歪む表情は、そのせいではない。

私の、声。言葉。呼吸。

すべてすくい上げて溺れそうになるためだ。

『いつもの、やって』

私は、彼の手をそのまま自分に導いた。
彼は、そうする前から既に私の反応を予測して興奮に目が潤んでいた。



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