蜜愛

でも。
彼女はホテルのドアを開けたらすぐに僕の唇を塞いだ。

息もできないくらい、僕の口の中に彼女の舌がいっぱいになる。

僕は、はじめ目を開けていたけど、彼女が一向にやめる気配がないから、観念して目を閉じた。

瞼の裏が、真っ暗ではなくて。

自分の瞼の色なのかな?

オレンジみたいなピンクみたいな、

光り溢れた色が広がって。目をつぶっていないみたいに明るい。

だけどだんだん感覚がマヒしてきて。

僕の手が僕のものじゃないみたいに勝手に彼女のブラジャーのホックを探し出すんだ。


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